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第一回目のテーマ「今どきの若手をどう育てる?!」
株式会社アニメートエンタープライズ
代表取締役
野津 浩嗣 氏
DATA
住所:福岡県福岡市中央区天神3-4-8
事業:経営者・管理職・リーダー向けセミナー・企業研修
設立:2002年06月00日
H P:http://www.animate-e.com/
テーマ:『○○な部下をどう育てる!?』
経営者、管理職にとって部下育成は頭を痛めるところです。人材を人財に変えていく育成方法とは何かを、執筆いただきました。

 今回から誌上セミナーを担当することになりました野津浩嗣です。教育研修会社を経営し、研修をはじめ、教育体系の構築や採用等のアドバイス、コーチ養成スクールを開講しています。私自身、これまでに講演や研修を3500回以上実施してきました。この度、執筆の機会をいただき、様々な部下の育て方について6回にわたりケーススタディーで紹介します。
叱ったら「パワハラ」と 言われた!
 近年、職場のトラブルとしてよく聞くパワハラ。過剰な叱責が問題視されています。厚労省によると、パワハラが発生しやすい職場の特徴の1位は「上司と部下のコミュニケーションが少ない職場(51・1%)」。
 日頃のコミュニケーション不足で、ちょっとしたことが「パワハラだ」と受け取られてしまいます。しかし、良い関係が築けていれば、強く叱っても「自分のために叱ってくれた」と受け止めてもらえます。
 若い頃、強く叱られたことで成長できたという方も多いかもしれません。しかし、今の若い世代には、この方法は逆効果。やる気をそいでしまったり、パワハラと言われてしまったり、なかなか難しいものです。
 では、良い関係を構築する関わりとはどうしたらいいのでしょうか。彼らが育ってきた時代背景から検証してみます。
 彼らはバブル崩壊後に生まれ、経済が厳しい中で育ってきました。倒産、リストラや就職氷河期といった言葉が日常に溢れていました。生まれてからずっと暗い時代、「今日より明日が楽しい保障なんてどこにもない」そんな時代を過ごしてきました。
 一方で、テクノロジーが発展した時代でもあります。幼少の頃からパソコンや携帯電話が生活の一部。ニュースは新聞ではなく、インターネットで読み、分からないことも辞書ではなく、インターネットで検索します。また、ブログやSNSなどをコミュニケーションの場として活用しています。
今どきの若者の特徴 このような時代背景から、 彼らの特徴が見えてきます。
①成長意欲が高い
 経済が厳しい時代に育ったため、どこでも通用する力を身に付け、自身の市場価値を高めねばという焦りがあります。会社に対する依存意識も薄く、自らの成長機会であることを期待しています。

②情報収集能力が高い
 幼少期からパソコンや携帯電話が普通にあった世代。コンピューターリテラシーが高く、使い方を熟知し、操作が早いです。彼らは必要な情報を迅速に入手する力を持っています。

③やや受身
 幼い頃からたくさん与えられ、好きな物を選んできました。0から考えるより、選択肢から選びたい、効率的に答えを見つけたい、答えやマニュアルを欲しがる指示待ち体質。しかし見方を変えれば、新しい情報を抵抗なく受け入れるとも言えます。きちんと与えれば、反応してくれる素直さも持っています。

④直接のコミュニケーション
 能力が弱い
 少子化や核家族化で集団意識や他の世代とのコミュニケーションの経験が少ないです。その分、親しい人とのつながりを大事にし、目立つ行動を控え、周囲の雰囲気に敏感です。また、SNSなどバーチャルなコミュニケーションは得意とする一方で、対面のリアルなコミュニケーションには不慣れです。

⑤叱られることが少ない教育
 これはゆとり教育の影響です。個性が尊重されるため、自分の言動はやさしく受け入れられました。教師がきつく叱ることもありません。そのため注意するとすぐ落ち込みます。ちょっとしたことでも断定的な言い方や強い口調は「叱られた」と感じてしまいます。
今どきの若者との向き合い方
 このような特徴を踏まえ、彼らに対して次のようなアプローチが有効です。

①コミュニケーション不足の解消
②存在を認める
③日常の業務の中で、成長を感じさせる
④今の仕事に対して働き甲斐を感じさせる
⑤マニュアル通りより、現場で考え行動する大切さを分からせる
⑥勉強は記憶力で評価されたが、仕事は問題解決能力や応用力が必要であることを分からせる
効果的な叱り方とは
 教師だけでなく、親からも厳しく躾けられてこなかった最近の若者は、叱られ慣れていません。そんな彼らの存在を認めながら成長を感じさせる関わり方。今回は、その中から叱り方を紹介します。
 まず、叱る時に相手を責めてはいけません。絶対に人格を否定しないことです。人に焦点が当たって良いことは何も起こりません。うまくいかなかった出来事や相手のとった行動に焦点を当てて叱ります。ぜひ次につながるような改革を行うことが大切です。
 そして、長いお説教よりも短いメッセージで伝えるようにしましょう。長文で長々と叱っても、何を叱られたのか分からなくなってしまいます。短いメッセージは「Iメッセージ」で伝えると効果的です。Iメッセージとは「私は●●です」のように私を主語にする伝え方です。叱る時に「■■さん、ダメじゃないか」と叱ることはないでしょうか。これはYouメッセージ(あなたは●●です)という伝え方で、相手に対して上から目線で言っているような印象を与えがちです。
 同じような状況でも「■■さん、今回は残念だったけど、次は(私は)期待してるよ」とIメッセージで叱ると、Youメッセージに比べ、対等の目線の印象で、受け取りやすさを感じられます。
 叱る前に、自分だったらどう言われたら受け取るのかを考える必要があります。
 ぜひ今回ご紹介した叱り方を使って、上手に叱ってください。
NHK「なるほど実感報道ドドド!」!にコメンテーターとして出演。
20代の若手社員の効果的な育成方法を解説。ほめ方だけではなく、叱り方も指導。
『人がおもしろいように育つ ホメシカ理論』(2016年 梓書院)
元プロテニスプレーヤー杉山愛さんの母でありコーチでもある杉山芙沙子さん推薦