Bizread|ホテル イル・パラッツォ(株式会社ジャスマック)|インタビュー記事
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日本初のデザイナーズホテルでまちを変えた 企画提案力で〝食〞による地域振興に邁進
ホテル イル・パラッツォ(株式会社ジャスマック)
代表取締役社長
葛和 信隆 氏
DATA
住所:福岡県福岡市中央区春吉3-13-1
事業:ホテルおよび飲食店の経営・運営・管理
設立:1994年12月00日
H P:http://www.ilpalazzo.jp/
九州最大の歓楽街・中洲に面したリバーサイドエリアにそびえ立つ「ホテルイル・パラッツォ」―。赤みを帯びたイラン産岩石トラバーチンを用いた外壁に同色の円柱が垂直に立ち、水平に走る緑色の銅板屋根との格子状の建物正面は、端正な趣を醸し出す。そして、イタリア語で「宮殿」を意味する「イル・パラッツォ」(IL Palazzo)が名称由来の同ホテルは独自の世界観を持つ。
巨匠アルド・ロッシをはじめ、倉俣史朗、ガエターノ・ペッシェ、エットレ・ソットサス、内田繁…。世界的な建築家やデザイナー、アーティストが競作して1989年に日本初のデザイナーズホテルとして誕生した同ホテルは国内のみならず、海外からも注目を集めた。そして今日、ホテルや飲食店を核にした地域再開発や〝食〞を切り口に新たな提案を打ち出す。
日本初のデザイナーズホテルや 飲食店を核にまちづくりを実践
「たった62室のホテルに当時60億円の建築費を投じた、非常にぜいたくで面白い試みをいろいろと仕掛けたプロジェクトが世界中から注目された結果、ホテル イル・パラッツォの周辺一帯は大きく変わりました」と同ホテルの運営会社であるジャスマックの葛和伸隆氏は目を細める。
同ホテルを建設した父・満博氏は日本各地で商業ビルやホテル、レストランを経営しながら、資本と経営と運営を分離した独自のマネージメント方式「店舗銀行システム」で日本の不動産業界で一時代を築いた人物だ。長男の伸隆氏は外国の大学に学び、海外で不動産事業を手掛けて帰国。バブル崩壊後の経営環境下、現場から経験を積んで29歳で経営を任された。
「父のハード重視路線に対して、ソフト路線を取りながらも《他人がやらないことに挑戦していく》とする考え方は不変です」と伸隆氏は語る。そして、「まちづくりカンパニー」を事業ビジョンに掲げる伸隆氏は、ホテルや飲食店などを集客装置としたまちづくりや地域再開発に邁進する。
〝食〞を切り口に地域活性化や 新たなライフスタイルを提案
長年、ホテルや飲食店を集客施設としたまちづくりや象徴的な建物を地域のランドマークにする地域再開発を手掛けてきた同社がいま注目するのは〝食〞を切り口とした地域の活性化や振興策だ。 
「食は文化です。地域毎に材料や味付けも違う土地独自の〝食〞をもっと注目していきたいですね。地元の食材を積極的に売り出していくことで地域を元気にできたら嬉しい」と伸隆氏は意欲的だ。同社のバイキングレストラン「アレッタ」では、「世界のグルメを楽しめる」をコンセプトに海外へ行かなくても現地料理を食べられる各国別のグルメフェアを隔月単位で開催する。その調理面ではシェフによる手づくりにこだわり、食材の切り分けから厨房で行うほどの徹底振りだ。独自の〝食の世界観〞に基づいて、伸隆氏は「最も身近なエンターテイメントとしての外食の新たな提案をしていきたい」と力説する。具体的には外食産業のバイキング店やホテルの宴会部門を通じて、楽しい外食のエンターテイメント性を積極的に発信していく。今年の忘新年会シーズンではワールドグルメをテーマに世界中の美食を集めた宴会プランを企画しており、話題を呼びそうだ。
また、「新たなチャレンジ」にこだわり続ける同社は、〝挑戦を恐れない人材”の育成にも力を入れている。経験の浅い若手スタッフにも、やる気さえあれば、積極的にチャレンジの機会を与えていく。
「かつての自分自身がそうであったように、果敢なチャレンジと失敗こそが成長の糧になる」と伸隆氏は語る。「企業として取り組むテーマは、地域貢献と人材育成。イノベーションが、まちの未来を創り出す」と陣頭指揮を取る事業展開から目が離せない。